米アップル創業者の、故スティーブ・ジョブズ氏。彼は17歳の時、偶然見つけた言葉に大きな影響を受けます。それは、「来る日も来る日もこれが人生最後の日と思って生きるとしよう。そうすればいずれ必ず、間違いなくその通りになる日がくるだろう」というものです。
スタンフォード大学の卒業祝賀スピーチで、ジョークめかしてこう語ったとき、聴衆の学生たちからは、笑い声があがりました。ただ、人生に限りがあるのは紛れもない事実で、私たちはそれを忘れがちです。
この言葉と出会った後、彼は毎朝鏡を見ながら自分自身にこう問いかけるようになりました。「もし、今日が人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことは、本当に自分のやりたいことだろうか。」 そして答えが“NO”の日が幾日も続くと、そろそろ何かを変える必要があるな、と考えるようにもなったそうです。
若い学生たちに、限りがある人生を無駄にしてはいけない、自分の心の赴くまま生きるべきだ、とのメッセージを送ったジョブズ氏。彼は、理想や情熱を傾けられるものを追い続け、一生を過ごしたのでしょう。スピーチを聞いた学生たちも、一番大切にすべきものは何か考え、新しい世界へ踏み出す勇気を得たはずです。
毎日毎日、すべてやりたいことだけして過ごす、というのは不可能です。でも、やりたいことを何一つやらずに、日々を過ごしていたのでは、心が萎えてしまいます。なにも、大きな目標を立てる必要はありません。ちょっとした贅沢や、小さなワガママを叶えるだけでも、心が潤ってくるはずです。
時には鏡を見ながら、自分自身に問いかけてみてください。「本当にやりたいことは何?」「どうすれば、幸せを感じることができる?」答えが分かったら、少しだけでも自分の望みを叶えてあげましょう。そうすることで、本当に大切なものが見えてくるかもしれません。