年齢を重ねると、誰しも体の不調や衰えを感じ、考え方や感じ方も、若い頃とは変化していきます。そんな変化に合わせ、いつまでも自分らしく楽しみたいと、人生の終焉まで見据えて計画を立てる人が増えてきました。いわゆる終活です。
一口に終活といっても、その内容や方法は様々です。例えば、タレントの長嶋一茂さんは、終活の一部として、毎日自分の最後の場面をイメージトレーニングしています。猛獣に襲われ食べられる、といった場面を真剣に想像しイメージするのです。自分の死を意識することによって、残された時間の大切さが分かり、生きていることへの感謝の念が湧いてくるそうです。
長嶋さんは、50代ですが、20代、30代といった若いうちから終活の準備をする人も増えています。そんな早くから終活なんて、と思うかもしれませんが、早く始めるメリットもあります。意思がしっかりしているときに、先々の事をしっかり考えることができるのがひとつ。それに加え、長嶋さんのように生きている事の大切さを再認識し、今後の人生に生かすこともできます。
終活のうち、注目されることが増えているのがエンディングノートです。一般的には、家族や友達に自分の気持ちを伝えたり、お金や自分の死後の希望などを書きます。市販品もありますが、何を書くか、厳密な決まりはありませんので、普通のノートでも大丈夫です。また、終焉までのライフステージにおいて、“いつ何をすべきか”や“最後はどうあるべきか”といった自分自身の計画表として活用する人もいます。
もちろん、死について考えたくない、と思うなら、無理に終活する必要はありませんが、終活は死を暗く考えるのではなく、最後まで幸せに生きるための準備です。本当に大切なものが何かを知り、毎日を充実させ、楽しく過ごしていくきっかけになるかもしれません。