今から30年ほど前に、「もうすぐ大人も子どももスマートフォンを持って話をしたり、インターネットで検索するようになるんだよ。お互いの連絡手段は、ラインとかのSNSが多いかな。」こんな風に聞いたらどう思ったでしょうか? たぶん、「何を言っているんだろう?」と思われたはずです。そして、そんな時代が来るなんて信じることは出来なかったでしょう。でも今となれば、それは現実として目の前にあります。
現在進行形で考えると、ただのおもちゃと思われていたドローンは、幅広い分野で実用化されつつあります。山中の行方不明者の捜索で、人間が下りていけない谷底の様子を伝えたり、台風で屋根瓦の飛んだ民家の被害状況を上空から撮影するといった活躍は、ドローンならでは。その他の分野でも、農作物の生育状況をモニタリングしたり、種や肥料をまいたり、地形の航空写真を撮ったりしています。他にも、測量、ビルの壁面の点検、荷物の宅配など流通にも大きな可能性があります。
これからドローンに関する市場は拡大し、ドローンパイロットも一般的な職業になっていくかもしれません。ドローンの操作の一部は、AIや自動化によって行われますが、人が操作をしなければならない場面もあります。優秀なドローンパイロット候補の人材は、現在趣味として夢中で遊んでいる人たちです。
ドローンに限らず、趣味に夢中になるというのは、「どうやったらもっとうまくできるだろう」といった、探求心を持ち、その分野への研究を深めていく作業です。この探求心こそが、変化する時代に対応する大きなカギとなります。ドローンのような新しい技術だけでなく、昔からある趣味でも同じです。没頭できる趣味を見つけ、一生懸命取り組む。すると、自分が生きていくのに必要なものが分かり、時には職業に結びつくことがあるかもしれません。