言葉は、時とともに変わりゆき、新しい言葉が次々生まれてきます。みなさんは、「アフターファイブ」という言葉をご存知でしょうか? ある年代以上なら、たいていの人が知っているこの言葉。大辞林にも、「一般に午後5時が終業であることから、仕事を終えた後のプライベートな時間」と説明されています。ところが、若い世代にとっては、意味さえよくわからない死語です。これは、勤務時間の自由化や、5時に退社できない会社が増えていることが影響しているのかもしれません。
花金(はなきん)も、若い世代では読み方さえわからない人が多数を占める言葉です。花の金曜日の晩に遊んで(飲み歩いて)楽しむような時代は過ぎ去ってしまったのでしょう。ただ、最近「パッ(西野カナ)」の歌詞で「目指せ華の金曜日」という言葉を聞いて、なんとなく花金のイメージがわかった人もいるようです。
死語とは反対に、新しく生み出された若者言葉も、他の世代にはわかりません。「ワンチャンある」なら、ワンチャンスある、という意味かな、と想像はつきます。そうだね、たしかにね、といった意味の「それな」も、なんとなく意味はわかるでしょう。ただ、特に意味なく使われることの多い「マジ卍(マンジ)」となると、若者の仲間内の言葉といった雰囲気が強くなります。
新しく生まれた言葉で、市民権を得つつあるのが、〇〇パーティーを略した「○○パ」です。そろそろ「鍋パ(鍋パーティー)」や「クリパ(クリスマスパーティー)」の準備に忙しい方もいるかもしれませんね。
○○パと同じく、今後も生き残りそうなのが、「ねむみ」「うれしみ」といった言葉です。私は眠いです、私は嬉しいです、といった文章を短い言葉で表せるのは、便利です。「○○み」は、今は若者言葉ですが、徐々に受け入れられるかもしれません。言葉は生き物です。新しい言葉たちにも、柔軟に対処していきましょう。