あやし皮膚科クリニック病院だより

人生の先輩に教わる 「気楽に過ごすためのヒント」

産婦人科医の堀口雅子さんは94歳。60年以上、医師として働いてきました。そんな堀口さんは、患者さんから悩みの相談を受けることが多いのだそうです。人生の先輩である堀口さんがどうアドバイスするか、堀口流の日々を気楽に過ごすためのヒントを見てみましょう。

 まず、「自分を大切にする」。疲れていたり、落ち込んでいたりするときは、自分を大切にする時間を持ちましょう。体の調子が悪いときに健康で活発な友人に会えば、うらやましく思って余計に気が滅入ってしまうことも。励ましてもらっても、素直に聞き入れられず、反発してしまうかもしれません。自分に余裕が出てくれば、人のことも大事にできるようになります。

 次に、「自分は何をしたいのかに重きを置く」。子どもが巣立ってすることがないなら、別の場所に暮らしの重点を置き直しましょう。自分磨きでも新しい趣味でも、しばらく会っていなかった友人とのつき合いを頻繁にするのでもOK。新しい楽しみが見つかれば、後ろ向きな気持ちはなくなります。

 そして、「今の楽しみを味わう」。堀口さんは90歳を過ぎてから、朝起きると「今日も生きている」と幸せな気持ちになるのだとか。そのあと、91歳の夫の顔を見て、「今日も2人で過ごせそうで、よかった」と感じます。先のことを不安に思っても時間の無駄。今に集中して、今の楽しみを味わうことが大切です。

 「たくさんがんばってきたから、怠けていいと考える」のも、堀口さん流の考え方。完璧にこなそうとすると、それができないとがっかりします。部屋が散らかっていてもいい、手抜き料理でもいい、そんなふうに怠けてもOKと自分を甘やかせば、元気をチャージできます。

 最後に、「人に頼る」。つらいとき、落ち込むときは、友人や家族など、だれかに気持ちを伝えましょう。病院でカウンセリングを受けるのもひとつの手です。