あやし皮膚科クリニック病院だより

「食品ロス問題」、私たちに 何ができるかを考えてみませんか?

 日本国内の食品ロスは年間で522万トンに及び、世界で飢餓に苦しむ人々に支援する年間の食料の1.2倍にもあたります。しかも、廃棄する食品を運んで焼却するには、かなりの額のお金が必要。環境のためにも、社会のためにも、このままでよくないのははっきりしています。なお、522万トンのうちの53%が事業系の食品ロスで、残りが家庭から出るものとされています。

 そもそも、事業系の食品ロスとはどういうものでしょう。「3分の1ルール」と言って、賞味期限を3つに分け、その境界を納品期限、販売期限としているものがあります。たとえば、賞味期限が6カ月の商品なら、製造してから2カ月以内に小売店に納品しなければなりません。また、製造から4カ月を過ぎると、売り場から撤去しなければならないのです。賞味期限はまだまだ先なのに廃棄せざるを得ないのが現状なのです。

 では、食品ロスを削減するために私たちができることとは何でしょう? まず、店で商品を買うときは手前からとること。同じ値段ならと、つい賞味期限が長いものを棚の奥からとることはありませんか? こんな行動が食品ロスにつながります。それに、賞味期限はたいていメーカー側が余裕を持って設定しています。味見をして異常がなければ食べるのに問題はないはずです。消費期限についても、期限内であれ問題ないので、手前からとりましょう。

 また、買いすぎた食品の賞味期限が迫っているけれど使いきれないときは、フードバンクやフードドライブに寄付するのも一案です。たとえばファミリーマートでは、家庭で使いきれない食品を店舗に持っていけば、支援が必要な人に届けてくれるしくみを作っています。ただし、店舗は一部に限られ、「ファミマフードドライブ」というロゴマークが入った箱がある店だけ。HPで実施している店舗を見つけることができます。