こんにちは、理事長の工藤です。
前号では「紫外線は曇りの日の方が危険!?」についてお話しました。
今回は「ペットに咬まれた時どうしたらいいの!?」についてお話します。
あなたは何かペットを飼っていますか?「ネコ、もしくはイヌを飼っている」という方が一番多いでしょうか。もっと珍しい動物を飼っていらっしゃる方もいるかも知れませんね。
■「ペットに咬まれただけでどうして感染するのですか?」
では、あなたは飼っているペットに咬まれたことはありますか?一度や二度は軽く咬まれたことがある方も多いかも知れませんね。ペットなどの動物に咬まれたとき、ついつい、咬まれた「傷」や「出血」などの手当てに目が行きがちです。しかし、忘れてはならないのが「感染」です。動物の歯や爪についている「細菌」が、咬まれた傷を通じて人間の体内に入り、「感染」します。 感染した際の典型的症状は・・・・咬まれたところが赤く腫れる・その傷のあたりが熱っぽくなる・痛みも伴うです。
■「もし咬まれた時の対処法はどうしたらいいのですか?」
通常は、原因となる菌は黄色ブドウ球菌などです。この場合、咬まれてから、感染症状が起こるまで、2~3日かかります。しかし、猫の場合はちょっと事情が異なります。
「ネコ」に咬まれたときの対応についてお話します。猫に咬まれた傷は「小さくて深い」のが特徴です。そのため、犬などの他の動物に比べ感染しやすいと言われています。医学論文にもよりますが、ネコに咬まれた時の感染率は「28~80%」です。犬に咬まれた時の感染率は「2.1~5.7%」なので、いかに猫に咬まれた時の感染率が高いかが、わかっていただけるかと思います。そのため、医学的には、「猫に咬まれたら必ず抗生物質の内服が必要」という原則があります。案外、猫に咬まれても何も対応しないで済ませてしまう方もいらっしゃると思います。でも、実は、猫は感染率が高いんですね。ですから、原則として病院を受診されることをオススメします。そして、抗生物質を内服されることをオススメします。
ここまでの話しを聞いて、「私はペットに猫を飼っていないから大丈夫!」と思った方もいらっしゃるかも知れませんね。しかし、実はペットを飼っていない方でも、咬まれる危険があります。友人の家へ遊びに行って、そこで飼われている猫に咬まれることもあります。また、ノラ猫やに咬まれることもあります。ネコに咬まれたところが、24時間以内に急速に腫れてきて、39℃まで熱が一気にあがり、そのまま入院になった方も経験しています。
ですので、動物に咬まれたときの対処法やそれに関する病気を知っておくことはとても重要です。