こんにちは、理事長の工藤です。
前号では 「えっ、虫刺されで病院行っていいんですか?」というお話をしました。
今回は、「この病気って皮膚科なの?」という内容です。かゆい湿疹が顔や体に出て、病院を受診したくなったとき、あなたはまず、「皮膚科に行こうかな」と思いますよね。しかし、「この病気って何科なの?」と患者さんが考え込んでしまう病気も結構あるようです。そこで、「これって皮膚科で良いんですか?」という質問が多い病気をリストアップしてみようと思います。
・【やけど】
自宅でお手入れしまう方が結構多いですね。しかし、皮膚科に来てもらったほうが、傷跡が残らず、キレイに治ります。市販されていない塗り薬や、特殊な貼り薬、手術など、沢山の治療法が皮膚科にはあります。また、その時の傷の状況に合わせて治療法を変えていきつつ対応することも可能です。自宅で処置をして、だんだんひどくなってから、病院へ行くより、早めに受診してしまった方が傷跡が残らないので、長い目でみると良いと思います。
・【爪水虫】
爪が白や黄色などに濁ってきたら、それは爪水虫の可能性があります。皮膚科以外の病院では、医師がひとめ見ただけで「あー水虫だね」と言ってお薬が出されることもあるようです。しかし、「爪が濁る病気」は実は爪水虫だけではありません。その為、皮膚科では、爪の先を少しだけ削り取って、顕微鏡でのぞいて、「本当に水虫菌がいるかどうか」をきちんと確認します。
・【足のウラのタコ、ウオノメ】
足のウラのある一か所に無理な圧力がかかると、それに対抗しようとして皮が厚くなってきます。それがタコやウオノメです。皮膚科では、削ったり、柔くなるシールを貼ったりします。皮膚科では特殊なパッドを使って、再発を予防することもできます。
・【巻き爪(陥入爪)】
爪が彎曲して、爪の横側の肉(皮膚)の部分に食い込んでしまう病気です。赤く腫れて痛みがでます。液体窒素というドライアイスのようなもので、盛り上がった部分を焼いたり、爪と、食い込んで腫れている皮膚との間にクッションのようなものを入れたり、金属のワイヤーで爪を巻き上げて、巻いている爪を平らにしたり・・・沢山の処置、治療方法があります。基本的に、足の爪も手の爪も爪は全て皮膚科の担当です。
・【口内炎】
口の中も皮膚科です。口内炎だけでなく、舌の炎症なども診療します。また、全身の病気から口内炎が起こることもあります。口の中も皮膚科の担当です。
・【帯状疱疹】
痛みを伴う、赤い水ぶくれが体の半分側に集中して出現する病気です。発疹が治ったあとも神経痛が残る「帯状疱疹後神経痛」という恐い後遺症があります。できるだけ早く、皮膚科を受診してお薬をもらうようにすると、後遺症になるのを予防できます 。
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