あやし皮膚科クリニック病院だより

第102回今日からできる乾燥肌対策

こんにちは、理事長の工藤です。前号では「市販の水虫薬を使っても良いですか?」についてお話しました。

さてさて、だいぶ朝晩冷える季節になってきましたね。 

そこで、今日は冬を迎える前に乾燥肌対策をお話しようと思います。

乾燥肌対策、というとついつい高価な化粧品に目が行きがちですが、その前に割合かんたんにお部屋で実行できる乾燥肌対策が結構あるんです。そこでまず、お部屋でわりと簡単に実行できる対策を3つご紹介していこうと思います。 

対策1:温風が出る暖房器具を長時間使用しすぎないエアコン、ヒーター類など、直接温風が吹き付ける暖房器具は特に要注意です。直接、風があたらないように注意して下さい。できるだけ暖房の真下にはいかないように気をつけましょう。温度設定を1℃でも低くすることで省エネにもなりますし、乾燥対策になります。コタツや電気毛布など、長時間にわたって肌に直接触れる暖房器具も肌の水分を蒸散させます。あまり長時間の使用はオススメできません。 

対策2:濡れタオルを部屋にかけておくこれも簡単で、非常にお勧めです。タオルなど洗濯物の一部を室内で乾かします。シャツなどは、室内干し特有のニオイがつくこともありますので、そもそも部屋の中で自分しか使用しないタオルやバスタオル類が特にお勧めです。冬になったら、ちょっとだけ洗濯の回数を増やして、室内に干す回数を増やすようにしても良いでしょう。また、保湿のためだけに、あえてバスタオルやタオルを濡らして部屋にかけておく、というのも簡単で良いかと思います。特に暖房器具を使用するときには室内が乾燥するので、この方法を併用すると良いと思います。

 対策3:加湿器を使う「なーんだ、加湿ですか!」と思うかも知れませんが、いろいろとコツがあります。加湿器は沢山の種類が出ていて「スチーム式」「気化式」「ハイブリッド式」「超音波式」などのタイプがあります。それぞれ長所短所があります。あなたの好みやお住まいに合ったものを選んで使用してみてください。加湿器を使う際には大事なチェックポイントがあります。実は、ただ加湿さえすればお肌によい、という訳ではありません。お肌によい最適な「湿度(しつど)」(温度ではありません、湿度です。)というのがあります。冬の室内の湿度は20~30%まで低下しています。かと言って、逆に、加湿しすぎると結露を招き、ダニやカビの原因になります。ですので、湿度の上げすぎにも注意です。では、「最適な湿度」って何%かご存知ですか?お肌によい部屋の湿度はズバリ、「50~60%」です!」ですので、加湿器と一緒に「湿度計」も用意しておくのがコツなんですね。「最適湿度」を目安に加湿機を使用してみてください。 

簡単にできることもあるので、ぜひできそうなところから対策してみてください。